はじめに
パンデミックの影響で世界中の様々な業種でリモートワークが取り入れられましたね。
カリフォルニア州では先日コロナ終息が宣言された今、従業員がオフィスに戻るか、このままリモートワークを続けるか大きな大きな決断を迫られています。
この問題は世界でワクチン接種が進むに当たって、今後あらゆる企業においてリモートワークをを継続するかどうかは最も重要な決断の一つとなりそうです。
前回の記事でテック企業のアフターコロナの働き方、どの企業がリモートワークを継続するかというテーマでお伝えしましたので、未だお読みでない方は合わせてご覧くださいね。
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更にリモートワークと一言で言っても、完全にオフィス出社のないフルリモートや、週数日だけリモート勤務にするハイブリット型などがあります。
今回の記事では、リモートワークを取り入れる / 入れないことでの企業側と従業員側のメリットとデメリットについて解説していきたいと思います。
では始めましょう!
目次
従業員側のメリット / デメリット
・フルリモートワーク
完全にオフィス出社のないフルリモートワークの従業員へのメリットとデメリットは何でしょうか。
フルリモートワークのメリット
・通勤時間の削減
・育児や介護、オフィス通勤が出来ない方でも勤務が可能
・地方や海外などオフィスから離れた場所から勤務可能
フルリモートワークのデメリット
・コミュニケーションの欠落リスク
・生産性が落ちるリスク
・プライベートとの切り替えが難しい
最も注目される点は通勤時間がないことで1日に自由に使える時間ができたり、家族や友人との関わりが増える、育児やプライベートの趣味などと両立させやすいという点を挙げることができます。
よって従業員のワークライフバランスを良くする効果が高いので、働き手の満足度が上がり長期的に勤務できる可能性も高まるでしょう。
しかし良いところばかりに思われがちなリモートワークですが、実際に勤務しているとWifi環境が悪く会議が途切れてしまったり、各会議の時間が重なり昼食が取れないなどの問題もあるようです。
また自宅で働く人も多いので、知らず知らずのうちに時間外勤務が増えてしまったり、休みの日も仕事のことを考えてしまうという方も多いようです。
・ハイブリット型リモートワーク
次に、週3日はオフィス勤務で2日はリモートワークなど、両方を掛け合わせたハイブリッド型のリモートワークのメリットとデメリットは何でしょうか。
ハイブリット型リモートワークのメリット
・フルリモートワークとオフィス勤務の良いとこどりが出来る
ハイブリット型リモートワークのデメリット
・自宅は出社可能圏内である必要がある
オフィス勤務を継続した上で週に数日リモートワークを取り入れるというハイブリット型の勤務体制なので両方の良い点を取り入れられるのが嬉しいですよね。
一点マイナスががあるとすれば、リモートと言えども週に数日は出社する必要があるので、自宅が通勤可能圏内である必要があるという点です。
それに伴って、週の出勤日数が減ったとしても定期券や駐車場などは必要となるのでフルリモートワークと比べると抑えられる出費は限られています。
・オフィス勤務
最後にパンデミック以前と同じように、週5日オフィスで勤務する働き方のメリットとデメリットは何でしょうか。
オフィス勤務のメリット
・オンとオフの切り替えに良い
・自己管理が苦手な方には向いている
・自宅で勤務出来ない人にも便利
オフィス勤務ののデメリット
・柔軟性がない
・人間関係のトラブルが起こりやすい
・自宅の場所がオフィスに通勤可能範囲である必要がある
パンデミック以前のように完全にオフィス勤務に戻るという働き方ですが、実際にリモートワークを行ってみて、リモートの良いところはあるけど「自分にはオフィス勤務の方が向いているな」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
リモートワークはメリットも多いですが「自宅には誘惑が多すぎて集中できない」「子供がうるさくて業務に支障をきたす」「昼食の用意が大変」など人による細かなデメリットも多いです。
特に自己管理が得意でない方は、業務の生産性が下がってしまったり、オンライン上でのコミュニケーションが苦手な方は聞きたいことが聞けずに業務が進まないという場合もあるでしょう。
しかしアドラー心理学でも言われているように「全ての悩みは対人関係の悩み」だという考えもあるくらいなので、煩わしい人間関係や不必要な飲み会などを避けたい方にはオフィス勤務しか選択肢がないというのは辛いかもしれません。
企業側のメリット / デメリット
上記では従業員側から見たリモートワークやオフィス勤務のメリットとデメリットをご紹介しましたが、忘れてはならないのが企業側からの目線です。
今後永久的にリモートワークを取り入れるかどうかという問題について企業としてはどんなメリットやデメリットがあり、どのように考えているのでしょうか。
・フルリモートワーク
完全にオフィス出社のないフルリモートワークを実施する企業側のメリットとデメリットは何でしょうか。
フルリモートワーク のメリット
・オフィス代や光熱費など経費の削減ができる
・優秀な人材の確保がしやすい
・データや種類のデジタル化が進む
・従業員のメンタルヘルスに良いのでモチベーションが上がり業績アップなどの良い成果が期待できる
フルリモートワーク のデメリット
・従業員の勤務管理が難しい
・情報漏洩のリスク
・税金や法律上の問題が複雑になる
リモートワークの方が集中できる為生産性が上がるという意見と、仕事の調整などに費やす時間が増え、実質的に下がるという対極な意見があります。
リモートワークを取り入れることで、時間単位ではなく仕事単位の働き方になるので、以前よりも優秀な従業員とそうでない従業員の差は顕著に現れるでしょう。
しかしオフィス代や光熱費の削減、また従業員の離職率が下がることでの雇用やトレーニングに割く時間や経費を削減できるので、良い人材を長く雇用できるという点では長期的に見るとメリットが大きいですよね。
更に税金や法律上の問題が複雑になるとはいえ、世界中から優秀な人材を雇用することができれば給与額の調節も可能ですので、家賃と合わせると随分な固定費削減が可能になります。
・ハイブリット型リモートワーク
ではハイブリット型の企業側のメリットとデメリットは何でしょうか。
ハイブリット型リモートワークのメリット
・オフィスの規模縮小や削減が可能
・従業員の労働満足度を満たしながら、社内コミュニケーションが取れる
・優秀な人材の確保
ハイブリット型リモートワークのデメリット
・オフィスを完全になくすことは不可能
本来のオフィス勤務からハイブリット型に移行することで、従業員の就労満足度を上げられる為、良い人材の確保がしやすくなります。
しかし従業員側の目線でも取り上げましたが、週に数日はオフィスに出社する必要があるので、従業員は自宅が通勤可能圏内である必要がある為、他州や海外から従業員を雇用することは難しいです。
ですから特に優秀な人材の確保が行く末を握る高度な技術者が必要となるスタートアップ企業などでは、完全にリモートワークを希望する従業員はフルリモートワークの企業に転職してしまう可能性もあります。
・オフィス勤務
従来の働き方であるオフィス勤務に戻す場合の企業側のメリットとデメリットは何でしょうか。
オフィス勤務のメリット
・従業員の勤務管理がしやすい
・今まで構築してきた仕組みを変える必要がない
・コミュニケーションが取りやすいので社員育成や会議をしやすい
オフィス勤務のデメリット
・優秀な人材が競合企業に流出する可能性がある
・経費が掛かる
やはりオフィス勤務の一番のメリットは、実際に顔を合わせるのでコミュニケーションが円滑に進む点と、従業員の勤怠を身近で簡単に管理できることでしょう。
「連絡が取れない」「コンピューターやアプリなど電気機器が苦手で余計な時間が掛かる」「サボっている従業員がいる」
中にはリモートワークで生産性が上がる従業員もいますが、逆にリモートワークでは自己管理が苦手な従業員やルールを守らない従業員が出てくる可能性も高く、オフィス勤務の場合はその心配がありません。
しかし接客業や生産業など物理的にリモートワークが不可能な業種以外は、競合がリモートワーク を取り入れることで、優秀な人材が競合企業に流失してしまう可能性があります。
そうなった場合に企業の経営に悪影響をもたらしてしまう可能性は高いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はリモートワークを取り入れる / 入れないことでの企業側と従業員側のメリットとデメリットについて解説しました。
リモートワークのメリットやデメリットは企業と従業員側でも異なっているので、どちらかの目線から一言で「良い」「悪い」と決めつけることはできませんね。
しかし人々が働くということの捉え方が「仕事が生活の軸」だとされてきた働き方から、「良い生活の為の仕事」だという思考に変化しているという風に感じますね。
オフィス勤務かリモート勤務かに限らず、選択肢がないから決められた方法で働くのではなく、自分に合う方法で働くという風に自由な選択ができると理想ですよね。
あなたに合う勤務方法はどのような働き方ですか?是非あなたの意見をお聞かせくださいね。
今回も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
参考【We Work】The benefits of remote work—for both employees and managers
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